
(写真左は、登頂入口と登頂禁止の看板)
■エアーズロックに登頂できる確率は?
エアーズロックは、この地域に暮らすアボリジニの聖地であり、彼らはこの岩に登ることをよしとしていません。いままでの100人以上の観光客が、主に強風による滑落死をしているとされ、年々、登頂ゲートが開いている時間は厳しくなってきているようです。



エアーズロックの登頂口は西側1か所で、そこには「アボリジニの方からの登頂しないようにうながすメッセージ」「登頂の注意点」「登頂可能な条件」について、7ヶ国語(英語・日本語・ドイツ語・フランス語・スペイン語・イタリア語・中国語)で書かれています。
アボリジニの方のメッセージには、「もしあなたが怪我をしたり死んだりしたら、あなたのお母さん、お父さん、家族の人は嘆き悲しむことでしょう。」とあり、登頂ゲートから上をみた急斜面の恐怖感が強くなりました。
エアーズロックの登頂が禁止されるのは、「強風」が最も多いようです。また、夏に訪問すると「気温」の条件が厳しく、雨が少ないエアーズロックでも雨が降りやすい季節には「天候」で登頂禁止になります。
旅行会社のパンフレットにはエアーズロックの登頂確率は「50~60%」とありますが、現地ツアーガイドの方が「開いていたらラッキーくらいに考えて下さい」、と話をしており(登頂できない時のいい訳?)、現在はもっと登頂できないようです。9月23日、24日と訪問しましたが、最近登頂できたのは8月30日だった、とか、1週間滞在しても開かなかった、といった話も伺いました。


登頂口からエアーズロックを眺めると、思っていたよりも急斜面で驚きました。登頂コースは1.6kmで、最初の600mが急斜面、平均斜度35度、最大斜度45度。スキーの上級者コースの感じでしょうか。
しかも、最初の50mくらいは、鎖がありません。これは、世界遺産に登録された後には鎖を追加できないこと、そして、鎖のある所まで登れない方はあきらめなさい、という意味もあるそうです。
エアーズロックの登頂にかかる時間は、登り1時間、下り40分、頂上での休憩を入れて2時間が標準的だそうです。



2日目のエアーズロックサンライズを見終えた後の様子。登頂口はしっかり閉っています。朝日に照らされたエアーズロックはきれい。リュックサックは登山用に頂いたもので、朝ごはんや水が入っていました。
1日目の夜、明日ゲートが開いていたら登ろうという気持ちと、大丈夫かなという気持ちが交錯。2日間とも閉鎖、という結果になり、このツアーの一番の期待が外れて残念に思う気持ち、その一方で、登頂できなくて良かったのかも、という気持ちもあり。
日本人は何かあると登りたくなる国民性らしく、エアーズロックに登ろうとやってきますが、外国の方々は、ヘリコプターで上から眺める、といった楽しみ方もしているとか。あと、日本人は、短い休みであちこち訪問するツアーが好きなので、エアーズロックに1泊2日くらいが多いのですが、外国の方々は、長い休暇の中で、3泊くらいはするそうです。
エアーズロックには登れないことが多い、と思ってツアーに参加した方が、いいと思います。また、エアーズロック登頂そのものが、かなり怖いものがあるとも。
そういえば、何年か前にゴールデンウィークにJALが直行便で企画した「エアーズロック3泊5日」のツアーの時は、登頂できたのでしょうか?
⇒オーストラリア旅行記ケアンズ・エアーズロック・シドニー7日間