JALマイレージ2009年3月

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横になって２時間ほどたった頃だろうか、ふと目を覚ますととなりの客（６０代くらいの老女性）はモニター画面のコンテンツメニューの画面をずっと見ていた。
コントローラーは持っているようだが矢印を上下に動かすだけで、何もできない風であった。

同Ｐ（当時）：「何かお探しですか？」
老女：「文字がねぇ、読めないのよ。目は良い方だと思ったんだけど。」
同Ｐ：「どれどれ、えーと」
見れば言語選択で英語を選んでしまったようだった。すぐに直す。
老女：「ありがとう。でも飽きちゃったからいいわ（笑）」
同Ｐ：「私もあまり映画とか見ません。」
老女：「あらそうなの？」
同Ｐ：「はい、外の景色見る方が好きですね。」
老女：「飛行機って、なんか若い人向きに出来てると思わない？」
同Ｐ：「そうかも知れません。」
老女：「教えてもらっても、こういうのに慣れた頃にはアメリカ着いちゃうわ（笑）」
同Ｐ：「もうちょっと考えてもらいたいですよね。」
こういうのとても大切な意見だと思った。
しばらく会話が続いた。化粧品会社の会長をされていること、だんなさんは亡くなってること、アメリカに長男夫婦が住んでること、年に何度かはこうしてアメリカに行くこと、などなど。こっちは眠たいのだが、なかなか寝させてもらえない（笑）。下手に相手するんじゃなかったなと反省しても後の祭りであった。

コールボタンを押しカップアイスを頼む。成田→ＪＦＫのアイスはＤＥＡＮ＆ＤＥＬＵＣＡのスーパープレミアムである。
ＣＡ：「同Ｐ様、お待たせいたしました。まだ少しかたいかと思われますので、しばらくお待ちになられた方がよろしいかと存じます。」
同Ｐ：「ありがとう。あ、それで、すいません、これお願いします。」
ＣＡさんにファイルホルダーを渡す。
同Ｐ：「これ、フライトログなんですよ。これに記入していただきたいんですけど。」
ＣＡさん、しばらくながめてから、
ＣＡ：「はい、かしこまりました。降下準備頃ににお渡しできるかと思われますが、よろしいでしょうか？」
同Ｐ：「構いません。記入方法は横に別紙がありますから、それ参考にしてもらえれば。」
ＣＡ：「かしこまりました。それでは後ほど持参いたします。」
同Ｐ：「お願いします。」

私は国際線、特に中長距離線に乗るといつも、フライトログの記入をお願いしている。自分で調べて記入してもいいのだが、ＣＡさんにお願いすると確実だし、いろんなアメニティやらクルー全員による手書き自作のメッセージカード、カラフルなルートマップなどがもらえて楽しいので、たいていはお願いしている。後になって、飛行機好きにはたまらない逸品になるし。

また少し横になり数時間眠った。次に目覚めたとき機内は明るくなっていた。窓の外は一面、雪と氷の世界である。カナダ上空は澄みわたっていて、翼に映る朝日の紫～赤色がとても美しい。まさしくドーン・パープルであった。
朝食は和朝食のカニ雑炊を食べたかったが、あいにく品切れだということで仕方なく鮭茶漬けに変更となった（笑）。ランク下がる下がる。
米が水分を吸ってしまったのか、ちょっと汁気が少ない気がした。

降下を始めるころ、預けたコートが返ってきた。
ＣＡ：「お預かりしておりましたコートでございます。」
同Ｐ：「ありがとう。」
ＣＡ：「フライトログでございますが、到着時刻などをまだ記入できておりませんので、ＪＦＫ到着後にお渡しいたします。」
ということらしい。最後まできちんと書いてくれるのはありがたい。

ＪＦＫ到着は午前１０時であった。成田出発が１１時３０分だから１時間半前に戻ったことになる。時差のことは分かっているのだが、いつも不思議な感じがする。

スポット到着後、フライトログを持ってきた。
ＣＡ：「同Ｐ様、大変お待たせいたしました。内容のご確認をお願いします。」
同Ｐ：「ありがとう。．．．はい、結構です。」
ＣＡ：「こういったフライトログをいつも作っておられるんですか？」
同Ｐ：「海外に行く時はたいてい持っていきますね。」
ＣＡ：「きちんとまとめられててすごいと思いました。」
同Ｐ：「実際に書いてるのはＣＡさんの方だから。私はコピーしてるだけ（笑）。」
ＣＡ：「いつもＪＡＬをご利用いただき、まことにありがとうございます。またのご利用、乗務員一同お待ちいたしております。」
同Ｐ：「はい、たぶん５日後に乗りますね（笑）。」
ＣＡ：「長時間のフライト、お疲れ様でございました（笑）。」

次は帰国編。また長くなりそうだ。

同行一人Cさん、有難うございます。

フライトログ、非常に興味があります。これは、市販されているものなのでしょうか？それともオリジナルに作られたものなのでしょうか？
今後、やってみたいなぁ、と思いました。

＞こっちは眠たいのだが、なかなか寝させてもらえない（笑）。
老女さんのご意見は、貴重ですね。使い方が複雑といえば複雑ですよね。でも、眠たくなると話し相手はつらいですね。生返事しちゃうと失礼ですし。

＞仕方なく鮭茶漬けに変更となった（笑）。
カニ雑炊と比べると、落差が大きいですね。帰国便にでてきたら、かなりうれしいですね。

いつも詳細な旅行記有難うございます。
自分は会話までなかなか覚えていられないです（笑）

内容は全くのオリジナルです。でも元ネタは色んなところから引っ張ってきてます。
以前何かの雑誌に、旅行ライターの方が国際線に乗る時にはフライトログを作っているという記事が書かれていました。その方は大学ノートに搭乗券の半券や写真の切り抜きを貼ったりして、すごくカラフルで楽しいものを作っておられましたが、私のはエクセルで作った、いたって簡単なものです。内容は色々調べて自分なりのを作りました。
市販されてるかも知れませんが、自分で一から作ると記入されて戻ってきたとき感慨もひとしおですよ。

会話、すべて覚えているわけではありません。正直、脚色はしておりますがウソではなく、会話は実際あったことに基づいてます(笑)。

なるほど、オリジナルなのですね。
過去には、こんな風に書いてもらっています、なんて見せると、乗務員の方々の気合いも入るでしょうね。
さっそく、次回の海外渡航時に持って行けないか、考えてみます。

リアルにあったこと、面白く読ませて頂いております。

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